公開日 2025年11月20日
水痘とは
一般的に『みずぼうそう』として知られ、水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる、かゆみを伴う発疹が全身に出現する感染症です。
小児に多い感染症で、9歳以下での発症が90%以上を占めると言われています。小児における合併症は、皮膚の二次性細菌感染、脱水、肺炎、髄膜炎、脳炎などがあります。
また、成人に水痘が発症した場合、水痘そのものが重症化するリスクが高いと言われています。
※国内での最新の発生状況については、感染症情報提供サイト(国立健康危機管理研究機構)からご確認ください。
主な症状
発疹の発現前から発熱が認められます。典型的な症例では、発疹は皮膚の表面が赤くなることから始まり、水疱、膿疱(粘度のある液体が含まれる水疱)を経てかさぶたになり、治癒するとされています。
感染経路
水疱や気道分泌物に含まれるウイルスが上気道粘膜や結膜により侵入します。患者の咳やくしゃみを介した飛沫・空気に加え、水疱や粘膜の排出物に接触することによる接触感染があります。
発疹出現の1日から2日前からすべての水疱が痂皮化(患部から出た体液などが固まって皮膚の表面に付着し、かさぶたができるまでの状態)するまで感染力があります。
治療と予防方法
通常、発疹に対し外用薬を用いて治療し、症状に応じて抗ウイルス薬が使用されます。
また、有効な予防方法は予防接種であり、水痘ワクチンが定期接種化されて以降、患者報告者数は減少しています。
水痘ワクチン1回の接種により水痘の重症化をほぼ100%予防することができ、2回の接種により軽症の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。
また、家庭内接触での発症率は90%と報告されており、家庭内での感染を防ぐために、水疱に触れた後の確実な手洗いやタオルの共用を避けるといったことも重要です。
▶予防接種についてはこちらからご確認ください。
▶水痘(厚生労働省)

