公開日 2025年04月14日
フレイルは要介護の一歩手前
フレイル(虚弱)とは、加齢により心身の活力(筋力や認知機能など)が低下し、要介護状態になるリスクが高い状態のことです。フレイルから要介護状態になってしまうと回復が難しくなりますが、適切な対処をすればフレイルから元の健康な状態に戻ることが可能です。
また、フレイルは『社会とのつながり』を失うことが最初の入口になると言われています。生活範囲や心の健康、口腔機能、栄養状態、身体機能までも低下させ、ドミノ倒しのように進行、重症化していきます。
社会とのつながりを失わないことが、高齢者の健康づくりにはとても大切です。
あなたは大丈夫?フレイルチェック
当てはまる項目にチェックしてみましょう。いくつ当てはまるでしょうか。
▢6か月間で体重が2~3kg減った
▢以前より疲れやすくなった
▢横断歩道を青信号の間に渡りきるのが難しくなった
▢ペットボトルの蓋を開けにくくなった
▢以前より外出しなくなった、人との交流が減った
チェックが1~2個でフレイル予備群、3個以上でフレイル状態です。
フレイルを予防・改善する3つのポイント
ポイント① 運動
足腰の強化や疲れにくい身体のために、散歩・ウオーキングなどの歩行運動は週に150分以上(1日に換算すると平均20分程度)が目安です。家事や労働(草むしり、畑仕事など)などの生活活動にも運動の効果があります。歩数計を持っている人は、1日5000~7000歩を目安にしてみましょう。
また、骨や筋肉の維持のために、スクワットやつま先立ちなどの筋力トレーニングを週に2日以上行いましょう。筋肉はいくつになっても増やすことができます。
※有酸素運動や筋力トレーニングは認知症の予防効果もあります。最初は今よりも10分多く動くことを意識してみましょう。
ポイント② 栄養 + お口の健康
バランスのよい食事を心がけ、しっかり食べましょう。食事を抜くと、栄養が不足します。できるだけ主食、副菜を組み合わせて3食食べましょう。
特に筋肉を作るタンパク質を魚や肉、卵、牛乳・乳製品、大豆製品などからしっかり取りましょう。目安としては、毎食、片手のひらに乗る量を食べられると良いです。※食事制限のある方は医師にご相談ください。
口の周りの筋肉を保つため、食事はしっかりかんで食べましょう。意識して少し歯ごたえのある食材を選ぶことも効果的です。親しい人とのおしゃべりや鼻歌、早口言葉なども有効です。意識して会話を増やしましょう。
また、毎食後、寝る前の歯磨きを徹底しましょう。義歯もブラシで清掃し、口腔内を清潔に保ちましょう。
ポイント③ 社会参加
人や社会とのつながりはとても大切です。町内会や老人クラブなどの活動、趣味活動、市が主催するイベントなどに参加することで活力が湧き、心身の健康維持・増進につながります。自分に合った活動を見つけてみましょう。
また、冬の間など外出ができないときも、電話などで家族や友人と小まめに連絡を取り、社会とのつながりを失くさないようにしましょう。
『通いの場』が注目されています!
通いの場とは、地域の住民同士が気軽に集い、一緒に活動内容を企画し、触れ合いを通して生きがいづくり、仲間づくりの輪を広げる場所です。
介護予防・認知症予防にもつながる重要な取り組みとして推進されており、通いの場への参加がフレイルの発症抑制につながるといった報告や、社会参加の機会が多い人は要介護認定に至りにくいといった報告もあります。
市内には、住民が中心となって活動している通いの場が多数ありますので、興味がある方はお問い合わせください。
フレイル予防啓発冊子を更新しました
高齢者がフレイルを予防し、要介護状態にならないことで健康寿命を延ばし、いつまでも元気に住み慣れた地域で暮らせるよう、必要な情報を掲載した冊子を令和4年度に作成しましたが、この度更新しました。
健康に過ごしていただくために、ぜひご活用ください!
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