「災害時の医療連携を強化」登別市消防署とDMATが合同訓練を実施

公開日 2026年09月30日

 大規模災害や多数傷病者が発生する事故では、消防隊員による救出・救急活動と、医療機関による迅速な医療活動を連携させることが重要です。災害時における消防署とDMAT(災害派遣医療チーム)の連携強化を目的として、令和8年9月5日(土)に登別市消防庁舎で登別市消防署と、市立室蘭総合病院・製鉄記念室蘭病院・日鋼記念病院・伊達赤十字病院の各病院から編成されたDMATチーム4チームと手稲渓仁会病院ドクターヘリとの合同訓練を実施しました。

DMATとは・・・

 DMAT(災害派遣医療チーム)は、「Disaster Medical Assistance Team」の略称です。

 DMATが発足する大きな契機となったのは、平成7年の阪神淡路大震災です。災害時の医療体制や病院前救護の課題が明らかとなり、災害時の超急性期から医療活動を行う専門チームの必要性が認識されました。その後、体制整備が進められ平成17年4月に日本DMATが創設されました。これまで、東日本大震災や熊本地震、胆振東部地震、能登半島地震など、数多くの災害において活動しています。DMATは、医師、看護師、事務調整員で構成され、被災地の医療機関への支援、患者の搬送支援、情報収集・共有、災害時の医療活動に関する調整など、さまざまな活動を行います。消防の緊急消防援助隊もDMATと同じく、阪神淡路大震災を教訓として平成7年6月に発足しています。

                    

合同訓練の想定

 今回の訓練では、内閣府の資料を元に日本海溝千島海溝沿いの地震によって登別市には震度5弱の地震が発生し津波最大高約13mの津波が到達、居住区域の多くが浸水被害を受けることを想定しました。登別市消防庁舎は、非浸水地域のため浸水による直接的な被害を受けることはありませんが、消防車や救急車の出動範囲は限られ、怪我人や急病人を医療機関へ搬送することはできない状況となります。

 登別市消防庁舎には避難者、自助・共助で怪我人が集まり、消防隊員が庁舎内に応急救護所を設営し、緊急度や重症度に応じて優先順位を判断するトリアージを実施しました。その後、DMATが派遣され、傷病者の数、状態、実施済みの処置等について情報提供を行いました。DMATは、傷病者の再評価を行い、必要な医療処置を実施するとともに、搬送の優先順位や搬送先を決定し、消防隊員と情報の共有を行いドクターヘリを使用して重症の傷病者を搬送するまでを想定しました。

                    

消防隊員とDMATの連携

 災害時には、消防隊員が傷病者の救出、救助、現場でのトリアージ、救急搬送などを担う一方、DMATは、医療の専門的な立場から傷病者の評価や医療活動、医療機関への支援などを行います。それぞれが異なる専門性を持つからこそ、災害現場で円滑に活動するためには、平時からお互いの役割を理解し、連携方法を確認しておくことが重要です。今回の訓練では、消防隊員とDMATが同じ応急救護所で活動し、傷病者の情報や活動方針を共有しながら、医療処置、搬送先の調整、傷病者の引き継ぎまでの一連の流れを確認しました。

「顔の見える関係」を災害対応につなげる

 大規模災害は、いつ、どこで発生するか分かりません。いざという時に迅速かつ円滑な活動を行うためには、平時から関係機関が顔を合せ、互いの役割や活動内容を理解しておくことが大切です。今回の訓練では、消防隊員とDMATがそれぞれの専門性を生かしながら、同じ目標に向かって活動するための具体的な手順を確認することができました。

 消防署が主体となったDMATとの合同訓練は、全国でも例が少なく、北海道内では初めてのものとなります。今回の合同訓練を一つの機会として、今後も消防署とDMATの連携を深め、情報共有や傷病者の引き継ぎ、搬送調整などの質を向上させていき、災害時に一人でも多くの命を救うことができる体制づくりを進めていきます。

問い合わせ先

消防署(本署)救急担当 電話0143-85-2551

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