公開日 2025年11月20日
マイコプラズマ肺炎とは
マイコプラズマ肺炎は、『肺炎マイコプラズマ』という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症で、小児や若い人の肺炎の原因として比較的多いものの一つです。例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。1年を通じて発生し、秋冬に増加する傾向があります。
※最新の発生状況については、感染症情報提供サイト(国立健康危機管理研究機構)からご確認ください。
主な症状
2~3週間の潜伏期間を経て、発熱や全身の倦怠感、頭痛、咳などの症状がみられます。熱が下がった後も、咳は長期にわたって続くのが特徴です。
肺炎マイコプラズマに感染した人の多くは気管支炎で済み軽い症状が続きますが、肺炎となったり、重症化したりすることもあります。
また、5~10%未満でありますが、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を併発する症例も報告されています。
感染経路
感染した人の咳のしぶきを吸い込む飛沫感染、感染者との接触感染により感染すると言われています。
家庭のほか、学校などの施設内でも感染が広がることがあります。
治療方法
抗生物質による治療が可能です。
予防と対策
保育施設、幼稚園、学校などの閉鎖施設内や家庭などでの感染はみられるものの、短時間での感染拡大の可能性はそれほど高くなく、濃厚接触により感染することが多いと考えられています。
普段から流水と石けんによる手洗いをすることが大切です。
また、感染した場合は家族間でもタオルの共用は避け、咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど咳エチケットを心がけましょう。
▶マイコプラズマ肺炎(厚生労働省)

