公開日 2025年11月20日
感染性胃腸炎とは
主にウイルスなどの微生物を原因とする胃腸炎の総称です。
原因となるウイルスには、ノロウイルス、ロタウイルスなどがあり、主な症状は腹痛、下痢、嘔吐、発熱です。
ロタウイルスによる胃腸炎は、乳幼児に多く見られ、便が白色になることもあります。
※国内での最新の発生状況については、感染症情報提供サイト(国立健康危機管理研究機構)からご確認ください。
ノロウイルス感染症とは
感染から発症までの時間は24~48時間で、主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱(軽度)です。通常、これらの症状が1~2日続いた後は、治癒し、後遺症もありません。
また、感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もありますが、子どもやお年寄りなどでは重症化し、吐ぶつを誤って気道に詰まらせてしまうことがあります。
※詳しくは、ノロウイルスに関するQ&A(厚生労働省ウェブサイト)をご確認ください。
感染経路
ノロウイルスは、口から体内に入り感染します。主な感染経路は次の3つに分かれます。
1.人から人へ
感染している人の便や嘔吐物が手につき、ドアノブやタオルなどを介して感染することがあります。
また、家庭や共同生活施設など、人同士の接触する機会が多い場所で、直接飛沫感染することがあります。
2.人から食品を介して人へ
ノロウイルスに感染した人が、ウイルスの付いた手をよく洗わずに調理し、食品にノロウイルスが付き、この食品を食べることで感染することがあります。
3.食品から人へ
ノロウイルスを取り込んだ二枚貝類を、生または十分に加熱しないで食べることにより感染することがあります。
また、ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取することにより感染することがあります。
予防と対策
予防の基本は手洗い!十分な時間(30秒以上)をかけて洗いましょう。
調理を行う前、食事の前、トイレに行った後、下痢などの患者の汚物処理やオムツ交換などを行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には必ず手洗いを行いましょう。
※消毒用エタノールによる手指消毒は、石けんと流水を用いた手洗いの代用になりませんが、すぐに石けんによる手洗いが出来ないような場合、あくまで一般的な感染症対策の観点から手洗いの補助として用いてください。
食品はしっかり加熱する。
中心部まで十分に加熱しましょう(85℃~90℃、90秒以上)。
ノロウイルスは、湯通し程度の加熱では死滅しません。
感染の拡大防止について
◎消毒が必要なところ
ドアノブ、蛇口、手すり、子どものおもちゃなど、手の触れるところにウイルスが付着する可能性があります。
感染した人の嘔吐物や便1グラムの中に100万個から10億個の多量のウイルスが含まれています。
トイレや床など、嘔吐物や便で汚染されたところは、徹底して消毒をしましょう。
◎有効な消毒の方法
食器や調理器具など・・・85℃以上の熱湯で1分間以上加熱消毒する。
ドアノブや手すりなど・・塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム液)を適切に薄めた消毒液で消毒する。
※消毒用アルコールは、効果がありません。
◎その他のポイント
下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、発熱などの症状がある時は、医療機関を受診しましょう。
また、オムツ交換を行う際は、使い捨て手袋を使用し、手指の汚染を防ぎましょう。
▶感染性胃腸炎(特にノロウイルス)(厚生労働省)
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