第13回登別市まちづくり基本条例検討委員会

公開日 2013年03月19日

【日時】

平成16年2月18日(水)19時00分~21時00分

【場所】

登別市民会館2F小会議室

【出席者】

 

 

(まちづくり基本条例検討委員会設置要綱第3条第1号選出委員)
出席 7名、欠席 19名

(まちづくり基本条例検討委員会設置要綱第3条第2号選出委員)
出席 4名、欠席 6名

(研修生:日本工学院生)
出席 2名、欠席 4名

(事務局:総務部企画課)
出席 4名

【議題】

  1. 研究会修正試案(第2章から第9章)について
  2. 「前文」「第1条目的」について
  3.  その他

【会議録】

(議長)
定刻となりましたので、会議を始めたいと思います。

(事務局)
研究会修正試案(第2章から第9章)について説明。

(議長)
事務局から説明がありましたが、質問、意見などがありましたらお願いします。

(A委員)
最初の試案もこの修正試案も研究会のメンバー10名で検討したのですよね。

(事務局)
各ワーキングに所属していたメンバーが、それぞれ担当の章について修正案の原案を作り、そして全体会を開いて全員で話し合い、このような形にまとまりました。

(A委員)
修正案では、削除の部分が非常に多いですね。ワーキングでは、ここまで削除という話にはならなかったと思うのです。ただ、研究会にある程度下駄を預けたので、このような形で出てきたものに対して不満を言っているのではありません。最初の試案と修正案でここまで変化した、同じ研究会のメンバーが作った案だとしたら、あまりにも変わりすぎていませんか。特に議会と行政の項目のところが削除されています。説明の文章を見ると、地方自治法にこう書いてあるとか、市の条例で既に決まっているとか、そんなことは最初から分かっていることです。例えば、職員の責務は、地方公務員法や服務規程に載っています。それを踏まえた上で、まちづくり条例の中に入れるという検討をしてきたのです。それなのに、地方自治法や市の条例を楯に議会や行政の問題をここまで削除するのであれば、最初から検討しなくてもよかったのです。何故ここまで急激に削除になったのか、説明文だけでは納得できません。最初の試案もこの修正試案も同じ研究会のメンバーで検討してきて、ここまで削除とできるのですか。何か理由があるのですか。

(事務局)
最初に試案を出したのは、より活発にみなさんに議論をしてもらうという意味で、最大限の要素を盛り込んで出しました。これまで、それについて議論した上で必ずしも検討委員会の意向に添っていない部分も確かにあります。ただそれは、研究会のメンバーとして、今回は最大限の要素を盛り込むのではなく、現実に条例としてやっていけるのかどうかという問題点や条例としてはふさわしくないかなというものを考慮した上で作ったものです。極端に変わったのは事実ですが、こういう考え方でまとめました。

(A委員)
最初の試案と修正案を作る間に一定の期間がありましたよね。この間に水面下でいろいろな動きがあって、これは絶対無理だろうというものが見えてきたから、それについては削除しようという考えが研究会にでてきたのであれば、実際にテーブルに出した段階で、無駄ですという話は私の方からもしていました。ですから、地方公務員法の中に服務に関する規定があり、なおかつ、まだそこまで入れるのか。下位条例ではないのでという話をしましたが、みなさんどんどん進んでいきました。研究会のメンバーに直接ワーキングで聞きましたが、こんなもの出して構わないのですかと言ったら、我々もかなりハードルは高いのですが、研究会の中からやはりこういう話が出てこなければと言って出してきたのです。そこまで行政側がやろうとして出してきたのであれば、まかり間違っても全部削除にはならないと思っていました。しかし、修正案では議会と行政の大半、特にレベルの高い話になると削除になっています。研究会だけでやっても無駄だからやめようと今話が出てきたのかなと思い聞いていました。

(事務局)
誤解のないように確認しますが、28、29、30、32条は修正欄が空欄になっていますが、これはこのまま残すという意味です。今、平委員から何点かお話がありましたが、今回、最初の試案と修正案が変わった要因としては、先程説明したとおりなのですが、外からの外圧があったとかそういうことは一切ありません。あくまでも、研究会内部として話し合ったものに基づきこういった形になりました。

(A委員)
そうすると、8章は章ごと削除に近いですよね。

(事務局)
8章と9章はそうです。

(A委員)
もう1点確認したいのですが、10条を削除した理由が、2条で市民が定義付けられないため条項は残せないとありました。この理由で削除するのは不満です。市民を定義付けられないためとありますが、定義付けはしたが表記はしなくていいということでした。定義はしていないわけではないのです。この書き方でいくと、市民が定義付けをしていないアバウトなものになります。満20歳未満や定住外国人という文言が、自治条例に今回は入れなくていいという理由であれば分かります。市民が定義付けられていないからという理由で削除するのであれば、例えば、16条の「私たち市民は」「市外の人々」、29条の「市民を代表する議会は」など、市民という文言がでてくるのです。条文として、定義付けを入れるか入れないかは、前回の全体会議で賛成、反対はありましたが、定義はしているのです。ですから、市民が定義付けられていないから削除というのは、削除の理由にはならないと思います。

(事務局)
10条ができたのはかなり前なのです。説明文だけで言うと、2条がまだ議論されていないという要素も説明文には含まれています。そういう意味で、まだ市民の定義がはっきりしていない部分でというニュアンスも含みながら、ここは残せないという判断になったはずだと思っていたのですが。

(A委員)
おっしゃるとおりだと思います。ただ、市民のことで右往左往したので、前々回の全体会議で決を採った時に、市民の定義は市民だと、だけれども条文として定義付けはしないとなりました。定義付けをしないということは、アバウトな市民を相対的に考えて条文は作れませんから、ここに出てくる市民は、私の解釈では国勢調査でいう市民だと理解しています。そうしないと条文が成り立たなくなります。市民を代表する議会といったら、投票権のある市民の代表として議員がいるわけですよね。そのように解釈するのが普通だと思います。

(事務局)
根底はそういう形で考えましょうということで、規定はしないとなったのですよね。

(A委員)
その上で市外の人々とか通勤・通学者も含めて、いろいろな形で関わっている人たちと登別市の人たちが、まちづくりのために連携することは在り得ることです。ただ、条文で解釈する市民となると定義しない以上は、この間の解釈では私はそのように取っていました。今の説明の中で、定義付けられないからこの条文は削除するという主旨説明があれば若干違うのかなと思い、確認のために質問しました。

(議長)
ほかに質問や確認したいことはありますか。楠本委員いかがですか。

(B委員)
議員の責務が削除となりましたので、この条例で規定されている議員が、30条でしか議員という言葉が出てこないので問題だと思います。それから、32条で自己の能力という文言がありますが、これは議会のことですよね。議員の能力を高めるという文言をきちんと何処かに入れないとどうなのかなという感じがしました。議会だけが能力を高めなければならないのか、となれば議員の研修体制もどういう意味なのか、難しい解釈をしないと駄目なのかなと思いました。

(議長)
事務局ではどのように解釈していますか。

(事務局)
ここでは主語が議会になっていますので、自己の能力というのは議会と取るべきでしょうね。ただ、議会の中にはその要素として議員も入ることになると思います。

(B委員)
だから、議会はもとより議員はという文言が入った方がいいのかなと思います。

(議長)
この件については、ご意見の点も含まれており、今後の取り扱いにも関わってくるのできちんとワーキングで話し合うべきかと思います。

(B委員)
このままでもいいのかなと思うのですが、何か引っ掛かります。

(議長)
合田委員、何かありますか。

(C委員)
2章の情報のキャッチボールという表現ですが、最初はいいと思ったのですが、情報の公開というのは、行政が持っている情報を公開することで完結すると思うのです。そのこととキャッチボールはイコールにはならないと思います。それから、6条を削除するのがいいのかどうか疑問です。そして、22条をここまで削除してしまうのが納得いきません。これだけだと、ただの理念条例になってしまう気がします。3章が市民参画となっていますが、市民参画の推進と協働にするという記憶があるのです。あとは10、34、35、39、40条が引っ掛かります。

(議長)
今、指摘があった点で、事務局で何か答えられることはありますか。

(事務局)
今の段階では結論をだしていませんので、答えられません。

(議長)
それでは、今後、みんさんから指摘のあった部分も含めて、修正試案を3月に向けて検討していくことになります。最初の試案では、2章から9章までを4つの班でそれぞれ担当を決めて検討しました。修正試案についても、それぞれの委員が気づいた点などを盛り込んで、もう一度4つの班で検討してはどうかと思うのですが。

(A委員)
ワーキングと全体会議の線引きができていませんよね。ワーキングをやっても同じメンバーでやっています。オープンでやったワーキングでもそうでした。私は、ほとんどのワーキングに出ました。4つの班に割り振ってやりましたが、班割は関係ないですよ。また同じことをやるのですか。

(議長)
今は出席する人が決まっていますので、それであれば、全体会議をワーキングとしてやることも考えられますよね。

(A委員)
これだけ回数を重ねて最終段階まできているのに、ここ1,2回見ているとそうですが、全体会議で1号委員の出席者が5人程度という状態ですから。ワーキングも毎回同じメンバーです。4つの班に章を振り分けてやっても、自分の班のワーキングに1回くらい出て、後は全然知りませんよというオープンなワーキングならば意味がありません。忙しいから、用事があるから仕方ないという話ではないですから、運営委員会で方法を考えないと駄目です。どうしますか、じゃあワーキングに降ろして全体会議で意見を集約しましょう、同じことの繰り返しじゃないですか。

(議長)
4つの班に分けてやると、4日間かけてやらなければいけませんので、みんさんにご負担をかけるのは事実です。ワーキングも1、2回やって全体で話し合えるような方法についてはいかがですか。

(A委員)
4つの班に章ごとに振り分けてワーキングをやっても、担当班のメンバーよりもオープンで出ている人の方が多いのです。担当班のメンバーが1、2人しか出ていなかった時もあります。また4つの班に振り分けて、そのような状態だったらどうします。あとは研究会のメンバーだけになりますよ。それを目の当りにずっと見てきました。それを形の上でやるのであれば、志山委員が検討委員会のアリバイ作りになると怒っていましたが、私もそう思います。形だけスケジュールどおりやっていけばいいというワーキングでしたら、市がアリバイ作りのためにやっているのではないかと責めていた人間が、アリバイ作りをやっているようなものでしょう。出てきている人が正しくて、出てきていない人が悪いと言っているのではありません。これは全体の責任ですから、みんなで真剣に考えなければいけません。

(議長)
今後、多くの人に参加してもらうためのいい方法はありますか。

(A委員)
定足数をはずしたらはずしたで、半数の参加もない状態で、検討委員会として成立していませんよ。形だけ検討委員会やワーキングで議論しても、これでいい条例ができるのか疑問です。じゃあどうすればいいのか、それを話し合う場がないのです。例えば、条例の問題を検討するのであれば、私が今発言していることは本来の議題から外れているのです。どのような形でもいいから議題に添ってやっていくとなったら、単なるアリバイ作りのための発言になります。それでしたら、私は何も言う気がありません。

(議長)
研究会のメンバーにも意見をお聞きしたいと思います。

(D委員)
ワーキングに降ろして検討するという議長の提案がありましたが、出席者が少ない状況ですから、全体会議という形ではなく、全体ワーキングという形で検討してはどうかと思います。

(E委員)
この段階にきて研究会のメンバーがこれ以上入っていていいのだろうか、これだけ人数が少なくなると研究会が動けばそのまま動いてしまうのです。ですから、採決には研究会のメンバーは抜けた方がいいのではということもあります。修正試案を検討した時は、4時から始めて10時までかかりました。2時間程度では、できないのは目に見えているのです。検討している時に一番問題だったのは目的です。条例の目的が決まっていない段階で、条例の文章を検討するほど難しいことはありません。この条例が、まちづくり基本条例の理念を謳うのか、具体策を謳うのかによって変わってくるのです。具体策を謳うのであれば8章もそのまま生きますし、理念を謳うのであれば細かいものは一切いらないのです。我々が求めていたのは、この条例の目的は何かなのです。前段としては、まちづくりは市民が主体で進めるもので、行政の情報を共有しながら協働でまちづくりをやりましょう。そういった手法を謳う条例であるということを前提に作りました。みんさんがそう考えているのかどうか、それが知りたいというのが研究会としては思っていたことです。諮問について回答を出すことについても、この条例の形で出すのか、もっとこれをスポイルしたエッセンスで出していくのかどうかもまだ決まっていないのです。そろそろ決めないと、平委員が言ったように今まで何度も後戻りしている。私は、いろいろなことを話し合うのは無駄なことだとは思っていません。右から左にどんどん入れていき、その中でひとつの形になっていく。ここでは、条例の形にするのが議論をする時に分かりやすいだろうということで、こういう形で出ました。ただ、これを条例案として答申するのがいいのか、それとも理念的な部分で、こういう理念で我々は話しましたというもので出した方がいいのか、その方針をどうするのかというのもあるのですが、まず、目的をみんなで意思統一する作業をやった方がいいと思います。

(議長)
前文と目的については、みなさんそれぞれの考えを提出していただき、修正試案をワーキングで話す時に、そろそろ目的と前文も話し合っていく段階だと思っていました。それから、条文をこれだと持っていくのか、それとも前節も含めてそのまま市長に持っていくのかも含めて。

(E委員)
研究会で修正試案を検討している時も、まだまだ文章の検討が終わっていないのです。ですから、一つひとつの言葉に矛盾があります。これはいいのかなという言葉がたくさんあります。これを精査するには非常に時間がかかります。そこまで作業を進めるとすれば、この条例の目的は何か、何を定義する条例なのかをきちんとしないといけません。

(A委員)
同じ考えの方が市にもいるのだなと思いました。私は、まちづくり基本条例を作るのに、広報を見て応募した段階で、自分なりのポリシーがありました。理念条例ならば、条例ができたからといってこのまちの将来がどう変わるとか、どういう風に姿形として見えてくるのか、ほとんど出てこないですよ。理念条例であれば、みんなの心の中にあればいいのですから。今の登別が抱えている問題は、法律や条例を超えたもの、もっと枠を広くして登別市の中で住みづらい面や安心面だとか、少子高齢化の中でどのようにこのまちとしてやっていかなければいけないかが、まちづくり条例を作ると見えてくると思っていました。条例を作り施行したら、遠い将来も近い将来も含め、何かの結果は出ると思っていました。それに伴い手法を考えなければなりません。下位条例を作る、見直しをする。ところが、目的を先に出さないで、条文を作るような変わったやり方があるものだと思いました。もし、目的を後から書いて出してくださいといった時に、目的と条文が合わない場合が出てくるのです。今、山本委員が言ったように、大項目になるこういう意味での条例を作るのだと、この条例の目的はこうですよというものがあれば、そこから枝葉末節まで全部流していけたのだろうと私は思っていました。ただ、こういうやり方をやっていると、途中で意味が分からなくなりました。

(E委員)
最初から条例の形にしたくなかったということはありました。ただ、なかなか話が進んでいかない時に、他のまちの条例を集めて、理想論的な制度を全部入れて、個別なもの、理念的ものを入れたのが最初の試案でした。それを話し合うことにより、何がポイントになってくるのかが出てくると思っていました。確かに8、9章は全部削除になりましたが、あそこは具体的な話は何もなかったのです。ここは、みなさんが興味を持たないところだと分かりますよね。そうすると、全体の流れとして、イメージとして個別の具体的なものを表すよりは、まず、まちづくりの基本理念的な方向性を表す条例なのかなと思いました。それならば、8、9章は必要のないものなのです。ただ、これは今この材料にして、まちづくり基本条例を話すプロセスでの大事な資料になると思います。だから、今ここでまとめて、条例の目的は何かを意思統一しないと駄目かなと。最初から目的は何にしようといったら、結局何もまとめられなかったまま終わっていたという気がします。だから、やり方は間違いではなかったと思います。個別から入っていって、大枠を見ようという方法もあると思います。ただ、そのまま走っていったら右往左往してしまいますので、ここで一通り最後までやりましたので、もうそろそろ結論を出さないといけない時期かと思います。

(議長)
前文と目的については、話し合う段階にありますから、早急にワーキングを開催したいと思います。最初は、4つの班でワーキングを開催してはどうかと提案しましたが、時間的な負担もありますし、多くの人がいる中で話し合うことが大事なので、2回の開催としたいと思います。そして、前文と目的についての考えを書いてもらったペーパーを事務局に集約し、まとめてもらいワーキングに提出してもらうという方がいいですね。そうすると、みなさんが考えてきた内容が分かると思います。

(A委員)
全員でワーキングをやるということですか。それは全体会議ですよね。

(議長)
いえ、ワーキングです。1章、10章、その他について検討した時もそういう形をとりましたので。

(A委員)
議事録のとらない全体会議ということですよね。

(議長)
ワーキングです。

(A委員)
4つの班に分けて、オープンに参加してくださいと言っているわけではないですよね。

(議長)
そうです。

(A委員)
全員でワーキングをやろうということで、要するに全体会議ですよね。

(議長)
全体会議ではありません。全体会議は採決をしますから。

(B委員)
ワーキングは決定権がないですから、ワーキングで決まったものを検討委員会に諮るということですか。

(議長)
そうです。ワーキングを開催することを了承いただければ、次に今後のスケジュールに入るのですが、定例ですと次回は3月17日になりますが、その間1か月空きますので、ワーキングを開催した後に臨時全体会議を開催して、そこである程度の確認をしてはどうかと思います。そして、3月17日の全体会議では、どのように市長に答申するかの話し合いをしたいと思います。

ワーキングの開催については、よろしいですか。

(B委員)
私はいいです。

(議長)
異議がなければ、ワーキングを開催したいと思います。それでは、今後のスケジュールに入ります。

<以下のように決まる>

ワーキング 2月23日(月)、3月1日(月)
臨時全体会議 3月8日(月)
全体会議 3月17日(水)

以上で、第13回登別市まちづくり基本条例検討委員会を終わります。<終了21時00分>

 

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