令和4年第1回定例記者会見

公開日 2022年01月04日

場所:議場

令和4年第1回定例記者会見で市長が話している様子

 

市長あいさつ

皆様、あけましておめでとうございます。本日は、年の初めということで、ご出席をいただき、誠にありがとうございます。
また、旧年中は、市政に関する報道などにご協力を賜り、心から御礼を申し上げます。
本年も、将来にわたり住み続けたい、住んでみたいと思える魅力あるまちづくりを進めて参りますので、引き続き、情報発信等のご協力をお願い申し上げます。
さて、例年ですと事務始め式を執り行い、職員全員に向け、私から新年挨拶や今年の抱負などを伝えるとともに、今年一年を通しての心構えとする漢字一字を発表させていただいておりましたが、一昨年からの新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、今年も事務始め式は行わず、部次長のみを対象に、先ほど私から、これから皆様にお話しする今年一年における本市にとっての重要な事業などについて、お話しさせていただいたところです。

それでは、2021年を振り返ってみますと、やはりコロナ禍抜きでは語れない一年となりました。
市民の皆様におかれましては、長期にわたる外出自粛や手洗い・マスクの着用などの感染防止対策に取り組んでいただいておりますこと、深く感謝申し上げます。
市は、昨年2月に『新型コロナワクチン接種対策グループ』を設置するなど、ワクチン接種に取り組んでまいりました。その結果、1回目・2回目ともに約90%と、大変多くの方に接種を受けていただいております。
このように、ワクチン接種を円滑に進めるため、昨年は市役所一丸となって進めて参りました。
また、市内経済の活性化のため『赤鬼・青鬼チケット発行事業』や『鬼まちグルメ事業』など、切れ目のない経済対策にも取り組んできたところです。
年末には『福祉灯油助成』や『子育て世帯への臨時特別給付金』の事業についても実施の準備を進め、市民の皆さまの命と生活を守ることに力を尽くして参りました。

さて、昨年、わたくしはこの場で「自分と接するすべての方を敬愛し、真心と感謝の気持ちをもって、職務にあたっていきたい」という思いを込めて『敬(ケイ、うやまう)』という漢字を2021年のテーマとして掲げさせていただきました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、市民の皆さんと直接顔を合わせる機会がなかなか持てない一年でしたが、久しぶりに市民の皆さんと顔を合わせたときに湧き上がった敬意と感謝を忘れず、本年も職務に邁進していきたいと考えております。

次に令和4年の取り組みについて申し上げます。
現在、登別市内における感染状況は落ち着きを見せているところですが、新たな変異株や第6波への懸念など、まだまだ私たちが安心して生活できる状況にはありません。
本年も引き続き、新型コロナウイルス感染症への各種対策を続けてまいります。

新型コロナワクチンの追加接種につきましては、現在、対象となる方に接種券一体型予診票を順次発送しており、主な対象者も、これまでの医療従事者から、施設等の入居者へと移行しつつあります。
年末にはワクチンの接種について、国から医療従事者や一部の高齢者について接種時期の前倒しをする方針が示されました。本市へのワクチンの供給次第といった部分がありますが、可能な範囲で前倒しをしていきたいと考えております。

昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、さまざまな催しが中止・延期となりましたが、本年は、1月に関して言えば『成人祭』『消防出初式』は、感染症予防の対策をしっかりと講じた上での開催を予定しています。
今後の催しについても、新型コロナウイルス感染症の状況を鑑みながらにはなりますが、開催できるよう前向きに取り組んで参りたいと考えております。

現在、策定を進めております「第3期登別市地域福祉計画」についてでありますが、福祉の取組を進めるに当たり、市民との連携・協働をいっそう進めるため、同時期に登別市社会福祉協議会が定める「第4期登別市地域福祉実践計画きずな」との一体感を持ちながら、まちぐるみで福祉が進められる姿を広くお示しして参ります。
検討を続けてきた『都市計画マスタープラン』の改訂や『立地適正化計画』の策定については、市民の皆さんや各委員会などから多くの意見をいただきながら検討を重ね、持続可能でコンパクトなまちの将来像を描いた原案をまとめました。
現在はパブリックコメントを募集している段階であり、3月末には両計画を皆さんに公表する予定です。

令和7年度供用開始を予定している『消防本部新庁舎』は建設工事を開始するほか、令和8年度供用開始を予定している『新たな本庁舎』は整備に伴う基本設計業務に着手します。
胆振管内の消防指令業務の共同運用については、将来に渡って安心して住み続けるための持続可能な消防体制に向け、引続き検討を進めて参ります。
防災の関係では、令和3年7月北海道が公表した日本海溝・千島海溝沿い巨大地震に伴う津波浸水想定によれば、登別市街地の広範囲で浸水する想定となっており、12月には国が被害想定を公表し、北海道では約13万7千名の人的被害や物的被害、経済的損失などが見込まれ、被害を減じるための防災対策、減災対策が必要とされております。
そこで、津波の被害を受けない高速道路を避難のための緊急連絡路として使用する可能性について、ネクスコ東日本に相談をさせていただいているところです。

隔年で実施している登別市総合防災訓練についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、令和3年度は中止としましたことから、令和4年度にスライドして実施することといたします。
会場は引き続き幌別西小学校と西陵中学校として、土砂災害の発生を想定した救出救助訓練をはじめ、避難所の開設訓練、避難が長期化した場合を想定した地域住民による避難所運営の訓練などを盛り込み、防災関係機関や地域住民、市職員とともに、より実践的な訓練の実施を行います。
開催日が決まりましたら、改めて記者の皆様にも情報提供させていただきます。

現在、地方自治体においては、住民の利便性の向上や職員の業務の効率化を図るため、DX(デジタルトランスフォーメンション)の取組が求められております。
DXのさらなる推進を図るため、電子申請対象業務の拡充を図り、特に公共施設をオンラインにより予約することができる公共施設予約管理システムの導入を目指します。
また、現在、市役所本庁舎及び支所の窓口において、現金のみで収受している住民票や課税証明書といった手数料の支払いに対し、クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレス決済ができる環境の整備を行ってまいります。
DXの取組の推進は、まだまだ道半ばでございますので、私自ら、あるべき行政のあり方、DXのあり方を示して行きたいと考えております。

現在、幌別東小学校の将来のあり方については、保護者や地域住民有志により設置された地区別検討委員会で真剣な議論が行われています。1月下旬には、5回目の会議が行われる予定であり、地域として幌別小学校との統合に関し一定の方向性が見出されるものと聞いております。令和4年は、地域における話し合いの経過を踏まえて、教育委員会において将来に向けた取組がしっかり行われるものと思っております。
仮に、幌別小学校と幌別東小学校が統合することとなった場合、これに併せ、1校区1館を基本とする児童館については、幌別小学校の敷地内への新設を視野に入れながら、放課後児童クラブを併設したものとしたいと考えでおりますので、今後につきましては、幌別小学校と幌別東小学校の話し合いの進捗を踏まえながら、取り組みを進めてまいります。

観光の分野などにつきましては、昨年愛称が「ヌプル」(※ルは小文字)に決定した『(仮称)登別市情報発信拠点施設』の整備を進め、令和4年度中の供用開始を目指し、今後は運営準備を具体的に進めてまいります。
また、ニューノーマルな時代に対応するため登別市の特色を生かした『登別版ワーケーション』を確立し、北海道や多くの企業とタッグを組んで新たな層の誘客促進や関係人口の増加につながる取り組みを進めて参りたいと考えております。

それでは最後に、今年の漢字を紹介させていただきます。
今年の漢字は『 創(ソウ・つくる・はじめる) 』です。
コロナを体験した私たちは、これを教訓に物事をあきらめることなく挑戦し続ける気概を持つことが大切と考えます。
物事を想像しながら、ことを起こす「アクション」「アクト」、または物を作る「メイク」、または物を建てる「ビルド」、そういった行動にしっかり変化できるように、「想像」ではなく「創造」の「創」を選ばせていただきました。
なんとかこの「創」を利活用して、新しい発想でコロナ禍に負けない1年になるよう市民の皆さんと、そして職員の皆さんとタッグを組んで推し進めていきたいというふうに考えているところであります。
今後、私達は既存の事柄を維持するための改善をする力、そして新しい形に変える力など、これからの時代に順応するスキルを高めるためにこの「創」の気持ちを持って改めて今年1年取り組んでまいります。

結びになりますが、登別市は2022年も、新しい時代を見据えた新しいまちのかたちを取り入れ、将来にわたって『住みつづけたい、住んでみたいと思える魅力あるまち』を目指し具体的な目標を多岐にわたり設定して参ります。
そして、それらの設定に対して市民共同で歩み続けようとする市政運営に対して、改めてご理解とご協力をお願いいたします。
本年が、市民の皆様、また、記者の皆様にとって、幸多き年となりますよう祈念し、新年のごあいさつとさせていただきます。
一年間よろしくお願い申し上げます。

 

質疑応答

(室蘭民報社):カーボンニュートラルについて、市としてどういった取り組みを進めていくのか。

(市長):登別市としては何ができるかということを昨年からずっと職員と共に検討させていただいておりました。
今年に関しましては、いわゆるゼロカーボンに対する宣言についてですが、登別市はできることというのは非常に限られていることが多いです。
一つは、再生可能エネルギーについてはですね、メガソーラーの実績などがありますけれども、今後、例えば地熱であったり、風力であったり、小水力であったり、いろいろな可能性について、まだまだ検討の余地ありますので、そちらも検討していきたいと思っております。
また、それに伴う規制というのも同時に必要でありまして、登別は特にソーラーにつきましては、かなり推進しているエリアであるというふうに自負はしておりますが、場所によっては、国立公園のそばであったり、登別温泉に隣接する土地だったりすることで、土砂災害の懸念であったり、景観上、非常に地域住民にとって懸念される場所も増えてきているのも事実でございます。
そういった規制につきましては、国や道に向かって力強く発信して要望していきたいなというふうに思っております。
それに加えて、我々が今力強く推進しなければいけないのは、今できることということでありますので、環境資源でありますゴミの関係では、『次のメルト』と呼ばれている、中間ごみ処理場の関係などが室蘭市の方で推進されております。
これは、登別市を除く2市3町の力で推進されておりますが、私のところとしては登別市、白老町と、クリンクルセンターの今後のあり方については、ご存知の通り今年の秋を目途に、一つの選択肢を、地域住民の皆様方にお示しするタイムリミットをもうけております。
その中には、カーボンニュートラル、脱炭素の推進ができるようなゴミの減量化であったり、ゴミの分別化について、年度を挟んでですね、今年度、あと3ヶ月。それと次年度4月1日から議会議員の皆様や、そして市民の皆様方に、様々な情報を提供しながら、議論、そして情報共有を図ってまいりたいと思います。
ゼロカーボンの宣言についてでございますが、この約一、二カ月の間でその設定が思った以上に見込める段階にあった場合、私としては一定を目標にその宣言ができるかどうかを、この1、2ヶ月で最終検討を図っていきたいなと思っております。
昨年から青山市長も一緒に、引き続きそれが可能かどうかというのを慎重にですね、模索してまいりました。
北海道の方からはその意思があるだけでも、宣言して構わないんだよというお話もいただいておりますが、やはり根拠を作っていかなければいけないこともありますので、特に環境面で今課題になっておりますゴミ処理の関係などからですね、なるべくゼロカーボンに近い発想を、脱炭素に向けた取り組みが推進されるような形で、宣言に向けて考え方をまとめていきたいなというふうに思っております。
ですから、全く考えていないということではありませんので、一つの基準である一定に間に合うかどうかということで、現在進行中だということをご理解いただければなと思います。

 

(NHK):今年は知里幸恵の没後100年となるが、市としてそれに合わせてなにか考えていることはあるか。

(市長):知里幸恵さん没後100年ということで、今年1年きっと様々な催し物であったり、知里幸恵さんを偲ぶ様々な啓発などもあるかなというふうに思っております。
また、ウポポイの方でも知里家の関係を題材にした催し物が6月か7月ぐらいにあるというふうにもお聞きしておりますし、昨年、東川町の担当の皆さんが映画監督を引き連れて知里幸恵さんの映画の制作をですね、東川町さんの方で、地方創生の関係でなさるということで、知里幸恵さんが幼少の時期を過ごしている登別市にわざわざいらっしゃいまして、映画監督さんにもお越しいただいた中でお話をさせていただきました。
我々としては、今、市内に存在しております、特に知里幸恵について研究をされております『知里森舎』さん、ここは『銀のしずく記念館』も運営しておりますけれども、長きにわたって『知里森舎』さんとは、『銀のしずく記念館』を情報発信の拠点として、知里幸恵さんに関係すること、また弟である知里真志保さんの関係、さらにはご両親の知里高吉さんやナミさんであったり、伯母である金成マツさんに関係する様々な資料の展示、そして皆さんの生い立ちやその考え方について、これからも登別市の一つの宝物という観点で、アイヌ文化の振興を図っていきましょうということで、お話をさせていただいております。
知里幸恵さんに関しては『知里森舎』、知里真志保さんに関しては『真志保を語る会』、そして、アイヌ民族の生活全般については、『登別アイヌ協会』の皆さんとですね、情報共有をまんべんなくさせていただいております。その中で今年1年、この没後100年ということを行政の立場から申し上げるとするなら、催しそのものに関してはやっぱり民力が必要でございますので、『知里森舎』さんを中心とした関係団体がきっと1年かけて、特に亡くなった日に合わせて計画をされているということも昨年からお聞きはしております。
市の立場として今できるのは、その知里幸恵さんの情報をしっかり守っております『銀のしずく記念館』のハードに関する今後の維持運営であったり、もしくはその周辺におけるですね、アイヌ振興に関わるですね、諸事業が将来にわたって可能かどうかということを国が進めております様々な交付金や補助金、助成金を考慮しながら、何か事業ができないかということでいつも検討させていただいているところでございます。
現時点ではそういったハードインフラに関する事業については模索中ではございます。
また、それを実現させるためには、先ほどお話させていただいております民力が大事でございますので、実際にハードインフラのですね、様々な事業を行うための企画をなるべく当事者である方々になんとかご協力できればなというのが、現時点での思いであります。したがいまして、まだ意思の統一みたいなものができていませんので、将来的には今年1年で何かをするということにはかなわない可能性がありますけれども、この没後100年というのを一つのきっかけとしてですね、今年、そして来年以降もですね、その発展がなされるようにですね、少し検討をしてまいりたいと思っております。
結果としては、市として今何かをするということは、現時点ではまだ検討中ということで、ご理解いただければなというふうに思います。

 

(室蘭民報社):新型コロナワクチン3回目接種のスケジュールは

(保健福祉部次長):新型コロナワクチンの接種に関しましては、12月末から一部医療従事者の接種が始まっているところでございますけれども、今月からは医療従事者に加えまして施設等に入所している高齢者、あとはその施設の介護従事者等を接種する予定になってございまして、一般の高齢者、65歳以上の高齢者につきましては2月中旬を目途に集団接種を開始したいというふうに考えてございます。
それに合わせまして個別接種の方も一般の65歳以上の個別接種につきましても、2月の上旬から進められるというふうなスケジュールで今組んでいるところでございます。

 

(NHK):64歳以下のスケジュールについては
(保健福祉部次長):まずは65歳以上の高齢者を先にということでございますので、そちらの方は7カ月であったり6カ月であったりというふうな前倒しということで進んでめておりますけれども、あとはワクチンの供給の状況によりまして、前倒しできるものについては随時前倒ししてまいりたいと考えてございます。具体的にいつから始められるかというのはまだちょっと目処としては立ってございません。
(市長):現時点では8カ月以上となってますが、将来的に半年でもいいんじゃないかという議論があります。それは、前倒しは一つは供給が制限されて、そこでだいたい日程決まりますが、その8カ月以上という枠がですね、半年でも受けれるんだっていうふうになれば、またいろんなことで短縮になるのかなというふうには見込んでいるところでありますが、現時点では国からは本当に何もきてませんので、わからない状況であります。

 

(室蘭民報社):令和3年度上期の観光入り込みについて市長の受け止めは
(市長):令和3年度の上期というのは、やはりまだまだコロナ禍にあって、後半は期待されておりますが、いわゆるその半分を超えるという見込みや宿泊者延べ数についてですね、やはり私は上期については健闘したのではないかなというふうに感想を持っております。
ただ、後半についてはまだしっかり数値が出ていませんのでなんとも言えないですが、確実に上期よりも増えているのはもう目に見えておりますので、今回の正月の前後のですね、お客様の出入りであったり宿泊状況を見ますと、やはりこれは国内のお客様に限ったことではありますが、少しずつやはり観光における活気というのは、戻ってはきているのかなと思います。
ただ、今回のオミクロン株の関係でまたですね、同じようなことが起きうるのは、国や道からの要請ということでの制限があった場合には、その限りではありませんので、予断を許さない状況かなという中で、期待をしているところでございます。


(NHK):秋サケ漁の状況が悪くなっていると聞いているが、市としての対応は

(市長):いぶり中央漁業協同組合から秋サケに関してはですね、担当を通じて、非常に漁獲量が少なかったということは既に聞いております。
しかし、そのことで何か救済措置みたいな形の要望というのは、漁組さんからは現時点では来てない状況です。
おそらく秋サケは駄目だったですけども、スケトウダラの関係とかが少しは軌道に乗っていくのかなというふうに思いますので、今のところは我々も様子を見て、もし致命的な打撃が秋サケの関係であってですね、この2月3月の後半戦で情報を得られれば、対策についてやはり講じなければいけないと思っておりますので、漁組関係者の皆様方の声を今年に入ってもきっちり聞きたいと思っているところであります。
また、軽石の関係や赤潮など、登別自体には直接は関係しないこともありましたが、鮭そのものもたまたま登別で生息してるわけではなくて、アラスカなど向こうの方に影響されるところもありますので、世界的な規模で見ればまだまだ環境の部分では予断を許せないかなというふうには感じているところです。

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