公開日 2025年11月11日
11月10日(月)~11月16日(日)は「アルコール関連問題啓発週間」です
アルコールは、アルコール依存症や生活習慣病などの健康問題だけでなく、家族や周りの人へ影響を及ぼしたり他人とのトラブルに発展したりする危険性があります。
飲酒が自分や周りにどのような影響を及ぼすかを正しく理解し、健康に配慮した飲酒を心がけましょう。
飲酒による身体等への影響
飲酒による影響には個人差があり、年齢や性別、体質の違いなどにより受ける影響が異なります。主な身体への影響として、次のような内容があります。
①年齢の違いによる影響
高齢者は、若い頃より体内の水分量の減少などで同じ量のアルコールでも酔いやすくなり、また、認知症発症のリスクや転倒、骨折、筋肉の減少などの危険性が高まります。
20歳代の若年者は、脳の発達の途中であり、多量の飲酒により脳の機能が落ちるといったデータがあるほか、高血圧など健康問題のリスクが高まる可能性があります。
②性別の違いによる影響
女性は、男性と比べ、一般的に体内の水分量が少なく、分解できるアルコール量も少ないことや、女性ホルモンの一種であるエストロゲンなどのはたらきにより、アルコールの影響を受けやすいことが知られています。
③体質の違いによる影響
アルコールを分解する体内の分解酵素のはたらきが弱い場合は、飲酒により、顔が赤くなったり動悸や吐き気がする状態になることがあります。このような人が長年飲酒を続け、不快にならずに飲酒ができるようになっても、アルコールを原因とする口腔がんや食道がんなどのリスクが非常に高くなるというデータがあり注意が必要です。
過度な飲酒による影響
過度な飲酒や飲酒後の行動により、次のようなリスクが高まる可能性があります。
①疾病発症のリスク
急激に多量のアルコールを摂取すると急性アルコール中毒になる可能性があります。
また、長期にわたる大量飲酒により、アルコール依存症や生活習慣病、肝疾患、がんなどの病気のリスクが高まります。
②行動面のリスク
過度なアルコール摂取により運動機能や集中力が低下することで、使用することで危険を伴う機器(火気を伴う器具や電動機、工具など)の利用中の事故発生や、飲酒後に適切でない行動をとることによる怪我や他人とのトラブル、金銭や機密書類の紛失などのリスクが考えられます。
お酒を飲むときの注意点
お酒を飲むときは、次の点に注意しましょう。
●あらかじめ飲む量を決めて、飲酒量を純アルコール量で把握する。
(純アルコール量と分解時間のセルフチェックはこちらから)
●毎日の飲酒を避けるため、1週間の内に飲酒しない日を設ける。
●飲酒前または飲酒中に食事や水をとる。
お酒を飲むときのNG行動
お酒を飲むときは、次のような行動は避けましょう。
●飲酒運転や20歳未満の飲酒(法律で禁止されています。)
●妊娠中、授乳中の飲酒
●1回に多量(純アルコール量60g以上)の飲酒(急いで飲まないようにしましょう。)
※純アルコール60gとは、500mlのビール3缶分程度です。
●他人への飲酒の強要
●不安や不眠を解消するための飲酒
●病気などの療養中の飲酒や服薬後の飲酒
●飲酒中、飲酒後の運動や入浴
飲酒に関するガイドラインについて
厚生労働省は「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公開しています。
厚生労働省ウェブサイト「健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて」

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