公開日 2014年06月17日
6月12日(木)、第一滝本館(登別市)で『北海道議会水産林務委員会による地域課題等に関する意見交換会』(北海道議会水産林務委員会主催)が開かれ、開催地として登別市長の他、胆振管内の各漁業協同組合長や森林組合等の代表者が出席し、本市からは、次の課題解決に向けた協力を要望しました。
■韓国による日本産水産物の輸入規制強化について
≪現状≫
韓国は、日本産水産物の輸入規制措置の強化として、福島県をはじめとする8県からの全ての水産物について、平成25年9月9日から全面的に輸入を禁止するとともに、8県以外からの水産物については、韓国側の検査で放射性物質が微量でも検出されれば、ストロンチウム及びプルトニウム等の検査証明書を追加で要求することを発表した。
北海道の水産物も放射性物質が微量でも検出されれば、新たに検査証明書の提出が求められることとなり、新たな検査には1カ月以上を要するため、鮮魚の輸出は事実上不可能となっている。
≪課題≫
スケトウダラは当地域における最も主要な魚種であり、平成24年の登別漁港における水揚量は全体の77%で8,200トン、水揚金額は全体の40%を占め7億4,600万円となっている。
一方、農林水産省が公表している「農林水産物輸出入概況2012年確定値」によると、日本から韓国へ輸出される水産物の内、スケトウダラの輸出額は最も高く、約16億円となっている。
また、スケトウダラ全体の輸出額は約37億円となっているが、この内、中国が約18億円、韓国が約16億円であり、2カ国だけで輸出額全体の9割を超えており、韓国は重要な輸出先となっている。
このような状況から、韓国による日本産水産物の輸入規制強化は、特にスケトウダラの魚価に影響を及ぼすこととなり、漁業者の経営は基より、水産加工業者の雇用など、地域経済に多大な影響を及ぼす重要な課題となっている。