平成29年第1回定例記者会見

公開日 2017年01月06日

場所:第2委員会室

平成29年第1回定例記者会見

1.市長あいさつ
 記者の皆様、新年おめでとうございます。皆様におかれましては、輝かしい新春を迎えられたことと心よりお慶び申し上げます。
 また、旧年中は、市政に関する報道などご協力を賜り、この場をお借りして心から感謝を申し上げます。
 本年も、将来にわたり安心して住み続けることができるまちをつくるため、まちづくりの主役である市民の皆さんと手を携え、対話を重ね、市政を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
 昨年を振り返りますと、福祉全般にわたっては、手話条例の制定をはじめ、昨年11月には『「あいサポート運動」協定締結式』において鳥取県の平井知事を招き協定を結ばせていただきました。
 また、昨年10月頃から話題になっておりましたJCHO登別病院移転の問題につきましては、昨年12月20日に正式にJCHO登別病院側から基本構想の発表があり、一年間の中では少し安堵したところであります。そういった中で、4月には熊本で地震が起こり、8月には北海道に接近した台風18号により多くの被害をもたらすなど、よいことも悪いこともあったと思います。
 さまざまな課題については一つでも克服しながら、2018年以降に繋げる1年にできればと思っています。
 先ほど議場で行った事務始め式において、2018年と2020年の2カ年を目標の一つに掲げさせていただきました。2018年、2020年に向けて、私たちがこの一年間をどう過ごしていくのかという考え方をお話させていただいた次第でございます。
 今年の一文字である『風~吹かせる~』を合言葉に、一年かけ、特に幹部職員の皆さんとともに、風を吹かせる行動をしていきたいと思います。私たち登別市民が、登別市独自のシティレガシィ―(都市遺産)を自らの力でどうやって責任をもって生んでいけるのかを2018年、2020年に向けて形作っていけるよう努力できる年にしたいと思います。
 また、こういった責任をもつということは、多くの連携が大切です。強固な連携という『風』を吹かせて、来年や2020年の節目に向けて心を一つに、市民力を結集していくということで風を吹かせたいと思っているところです。
 具体的に、1つは観光面です。観光都市登別でございますので、北海道新幹線が開業し、非常に未来に向けてムードが高まっています。
 1964年10月1日に東海道新幹線が初めて0系新幹線を走らせ、多くの人を関東から関西へ繋いでいきました。人を動かすという努力がまちを動かす努力になって、JR東海のエリアは非常に栄えました。そのことを考えると、北海道は50年経ってやっとその時代に来たので、これを追い風にしなければならないと思います。そういった中で、JR北海道を自治体がもっと盛り上げ、応援していくんだ、という気構えをもった上で、厳しい言葉を言ったりするべきではないかと思います。
 登別市としては、JR登別駅のバリアフリー化について本気になって動くこととしました。これまで、JR本社におもむき、可能性について話をしましたが、廃線の話題があった時期でもありましたので、駅単体の話は進んでいなかったことも事実です。したがって、1月からは、具体的にJR登別駅を将来どのように発展させ、インバウンドのお客様をどのように公共交通に引き込んでいくか、特に札幌市・千歳市から来る空路、函館から来る陸路をどのように観光振興に結び付けていくかを視野に入れた、JR登別駅のバリアフリー化を実現していきたいと思っています。
 追い風になっている部分としては、今年6月頃、トランスイート四季島がやっとやってきます。九州のクルーズトレインななつ星と同じか、それ以上に四季島を有名にし、3泊4日ルートを成功に納めさせるべく、登別市として関わっていきたいと思います。
 もう一つは、北海道にはゴールデンルートがいくつかありますが、2030年の新幹線の札幌延伸に向けて、札幌市から恵庭・千歳・苫小牧・白老・登別、そして室蘭・伊達・長万部・八雲・森といったルートを踏まえ、函館-登別-札幌をゴールデンルートにすべく、札幌市・函館市・登別市の3市が動き出しました。
 その本格的な1年が今年になりますので、まずは夏に向けてさまざまなキャッチコピーや道内外へのプロモーションを3市でPRしていく年になるかと思いますのでご承知おきいただければと思います。
 防災については、一昨年、風の影響により中止となった総合防災訓練を、実現できなかった内容に一部修正を加えて、一昨年予定していた場所である登別中学校で行うべく、現在準備をしています。自衛隊や関係機関と連携を密にしていきたいと思っています。
 医療・保険については12月20日のJCHOの関係は東町3丁目の話に特化をしましたが、今年はJCHO登別病院が移転したあと、JCHO登別病院の跡地をどうするかを、温泉地に住む方々、特に基幹産業である観光関係者や関係機関の皆さんと、具体的にどういった土地利用が良いのか話し合いをしたいと思います。
 本年5月・6月には工事の発注を行いたいとJCHO本部が言っていましたので、半年の中でJCHO本部に地元の声を伝えていきたいと思っています。
 全市観光については、今一度、各地域に点在している飲食店・商店街の皆さんとともに、インバウンドのお客様がどうすれば幌別や若草などにきてくれるのかを具体的に話し合い、1つでも2つでも実証実験をしていきたいと思っています。
 商工面では、新会頭である木村会頭率いる登別商工会議所の新年交礼会が本日夕方に行われます。商工会議所が進めておりますさまざまな事業、特にDMOの関係や全市観光、こういったものは非常に行政が行っているものに配慮していただいている部分かと思いますので、商工会議所とスクラムを組んでやっていきたいと思います。
 その一つとして、商工会議所や金融機関と連携をして国の認定を受けた創業支援について本格的に進めていきたいと思います。
 創業支援は開設経費の2分の1を補助するもので、通常は20万円を上限に補助を行いますが、この事業では、商行会議所が行う創業スクールを受講することで、さらに20万円を上限に上乗せし、また、登別温泉町で創業する場合は、さらに30万円の上乗せを行い、最大70万円の支援を行うことを考えています。なんとか商工面でも活性化が図れるような支援を市としても今後やっていきたいと思っておりますので、活動について記事にしていただけるとありがたいと思います。
 教育については、お陰さまで昨年12月に鷲別小学校の新校舎が完成しました。本格的な利用は平成29年4月1日以降と聞いておりますが、できれば少しの間でも今の6年生に新校舎を体験してもらえたらと思っています。実現できるかどうかわかりませんが、ちょっとでも新校舎で過ごせたという思い出を作ってあげたいと思っています。
同時に、共働きをしている方が多いため、ご家庭の悩みの1つである、子どもたちの放課後の居場所を各地で展開していかなければならないと思っています。
 何時まで放課後児童クラブや放課後子ども教室を運営しているのか、また、場所の課題などがありますが、まずは、鷲別児童館の中に放課後児童クラブ、子育て支援センターを併設することで安全に安心して過ごせる放課後の過ごしやすい環境を作っていきたいと思っています。
 また、市史編さんですが、市制施行50周年を目途に、市のオフィシャルな歴史だけでなく、地域の歴史や市内に住んでいらっしゃる方もしくはお亡くなりになった方についても、もっと視点をあてていきたいと思います。
 教育長にご相談させていただいているのですが、登別温泉ふれあいセンターの2階で登別の人物館のようなものを作るなど、登別の歴史を2・3年かけて発表できる場を温泉の地から発信できればと思っております。
 また、登別市景観とみどりの条例や市民憲章の推進をしっかりやっていきたいと思います。2018年は登別市民憲章制定50周年を迎えます。今一度市民憲章をチェックし、登別市民にさらに浸透し、活用していただける市民憲章をどのように育てていくのかを考えなければいけませんし、登別市景観とみどりの条例でも、市の木・花・花木について本当にプラタナスや菊で良いのかなど、今一度見つめ直し、登別市民として新たな50年を作っていくため、理念やまちの輝きを見つめ直す良い時期かと思っています。
 もう一点、2018年は市民憲章の他に登別温泉が開湯160年目を迎えます。2008年の洞爺湖サミットがあった年、登別温泉は、開湯150周年を迎え、来年で10年がたとうとしています。この10年間で登別温泉の状況も変わりましたので、開湯160年を契機にどういった観光振興ができるのかということをしっかりと見つめ直したいと思います。
 その2018年を踏まえて、市政施行50年・2020年、まさに東京オリンピックパラリンピックと同じ年です。これを大きな目標の一つとして、人材育成や新たな都市基盤の形成について、しっかりと考えたいと思います。
 その一つとしては、安全安心のための消防の統合支署です。市民だけではなく観光客のためにもなると考えています。
 また、一昨年、地区懇談会の皆さんに登別の中心エリアについて話をさせていただき、全市観光という視点を話題にしております。この中心部を活性化させるために、市役所として責任を持たなければいけないことは、新庁舎の今後についてです。
 現庁舎については、すでに半世紀以上経っているため、60年を迎える前に、イメージとしては何とかしたいと思っていますが、まずは、お金のことがありますので、新庁舎について具体的な方向性を示す時期に来ていると思っております。議会や市民の皆さんの意見をしっかりとお聞きしながら、新庁舎の今後について検討していきたいと思います。
 さらに、ライフラインについてですが、水道施設や簡易水道などのライフラインを設置してから50~60年経って老朽化しておりますので、新たな都市基盤を形成するには、市民の皆さんの協力を得て、いつかの段階では立て直さなければいけないと思っていますが、その時には手数料や使用料に若干の負荷がかかります。そういった協力を市民の皆さんとじっくりと考えていける年にしていきたいと思います。
 もう一点大事なことは、クリンクルセンターのことでございますが、平成37年にメルトタワーが一つの節目を迎えます。恐らく、今年度中に西いぶり広域連合としての正式な答えを出すことと思いますが、我々としては、半年以内に今のクリンクルセンターの将来に考えていきたいと思います。
 選択肢はいろいろございますが、考え方としては、存続をするか、メルトタワーと一緒になるかの2つしかございません。
 2017年は、方向付けなければいけない大事な年であると思いますので、そういうところを記事等にしていただきながら、市民に周知を図るためのお手伝いをしていただけたらと考えております。
 2017年をこのように考えながら1年という時間を使っていきたいと考えています。課題含みのものでいっぱいですが、おかげさまで課題を一つ一つ解決していくというコツや行政の心理が分かるようになってきましたので、今一度力を合わせて情報共有に努めながら互いに解決をしながら、将来が未来あるものにしていくものに進めていくためにご協力をお願いします。

2.質疑
(室蘭民報):課題などの説明をいただいたが、特に最重要課題で早急にやらなければならないものがあれば教えていただきたい。
(市長):クリンクルセンターと上下水道の今後の未来についてです。このことは、あまりにも大きい問題ですし、市民に直接関わってくることが多く、金銭問題などについて市民の皆さんに早い段階で情報をしっかり提供していき、金銭的な部分については、早急に相談しなければならないと思っています。
 今年決めたから今年中に何かが変わるというわけではありませんが、今年決まれば早くて平成30年からさまざまなものが変わっていくという経緯を踏まえて、平成32年を迎えるということですので、平成29年に物事を決め、平成30・31年に物事が変化をしていくものと、私はこの3年間をとらえていますので、そういうところが重要課題であると考えています。
(室蘭民報):クリンクルセンターの件について、平成37年にメルトタワーが立て直されると言われている。白老町と関係もあるため早急には回答できないかもしれないが、今のところ、登別市としてはメルトタワーに参入する方向性か、そのまま存続するのか、どちらの方に重きを置いているのか。
(市長):昨年の時点の考え方としては、一番重きを置いているのは、メルトタワーと統合することです。
 統合する可能性について調べるために、存続するとした場合、統合する事よりもどのようなメリット・デメリットがあるかを調べていますので、存続することを主軸にして物事を考えてはいません。
 それが2市3町に対する礼儀だと思っていますし、白老町にもご理解をいただいた上で、市としてシミュレーションと試算をさせていただいているので、前提は3市4町で今後のメルトタワーを運営した場合、お互いにどれほどメリットあるのかを考えるべきだと思います。
(室蘭民報):JR駅のバリアフリー化について、どの程度話が進んでいるか。
(市長):過去のことについてはご存知かと思いますが、一度はバリアフリー化について、お互いにお金を出し合う折半の話までさせていただきました。このときのバリアフリーの原点は、エレベーターでした。
 今年も1月の下旬に手ぶらで観光とポータル事業を2年続けてやりますが、昨年の観光と無料宅配の手ぶらで観光の中では、何をもってバリアフリー化なのかを考えた時に、その時点で言えたのは利便性でした。
 福祉の観点で言えば、車いすの方が非常に困っているという話はありませんでした。なぜならエレベーターがないことを知っているからです。車いすの方が現時点でJRを使うことはほとんどないと考えています。
 将来、福祉の観点で向上することが前提であれば、福祉の面でのバリアフリー化を全面的に出しますが、物を運ぶことに困っている方は、エレベーターで待つよりもエスカレーターで一緒に乗せることの方が簡単です。
 ですので、バリアフリーについては、エスカレーターが良いのかエレベーターが良いのかをJR北海道と検討しなければならないと考えています。福祉の観点ということになれば、利便性が悪くてもエレベーターになることは間違いありません。
 もう一つは、今のJR施設をそのまま再利用できるのかできないのかというテーマです。幌別駅の市が単独で持っている自由通路のように、JRの部門と市の部門というものを上手に使えるような場所にしていくのか、方向性はまだ決定されておりませんので、JR北海道サイドと具体的に話をしなければいけません。
 観光まちづくり円卓会議の中で、その駅と駅周辺に欲しい機能や機能を果たすための全国の協力企業といったものについては、別のところで話し合われています。
 情報共有をしっかりするためにはもう少し時間がかかると思います。今現在でJR北海道とは、機能と金銭的な問題について話し合いを煮詰めていきたいと思います。
(北海道新聞):ゴールデンルートについて、函館・登別・札幌の3市で動き始めていると話していたが、具体的に手を結んで行う初会合や金銭的な動きについて詳しく教えていただきたい。
(市長):予算に関しては3市で出し合う場面があり、すでに予算化しています。登別市が一番小さいまちであり、札幌市に多く出してもらうところがありますが、札幌市としても観光振興を考える上で、新千歳空港などがある太平洋ルートを重視しているのではないかと思います。
 札幌延伸までの15年間、また、延伸された後でも、太平洋ルートというものはドル箱であるため、今から定着をさせることが大事だということで、函館市と札幌市が登別市を連携先としてくれたことを大事にしていきたいです。
 今、特に話をしているのが、交通ツールを十分に活用できるかです。JRだけではなく高速バス・レンタカー・タクシーをどのルートで使った場合、安心安価で提供できるかを関係企業と話し合っているところであり、そこに新たなルートを生みだすかを検討しています。夏に間に合えば、夏バージョンでプロモーションができると思います。プロモーションの筆頭は新幹線関係では函館市の工藤市長だと思います。
 場所やPRの仕方が変わり、温泉や滞在の部分がキーワードの時は私がトップになるかもしれませんが、発着の部分の交通ツールの話題を提供するのは札幌市の秋元市長か函館市の工藤市長になると思います。広域トップに室蘭市の宮古のルートなどにも上手につなげたいと思っています。
(北海道新聞):上下水道について、2017年度内に方向性を打診していくということか。
(市長):水道事業については水道ビジョンが作られていて、具体的な水道計画がほとんど決まっています。
 その中には、水道料金の改定という項目がありまして、浄水場・配水池・水道管などをこれから更新していくためにも、市民の皆さんから一定の協力をいただかなければいけないと、すでに登別市水道ビジョン検討委員会で話し合われています。下水道においても、経営戦略の中で下水道の今後についての一定の方針がでました。中登別町と登別温泉町だけ下水道が繋がっておらず、中登別町が繋がらないと登別温泉町も繋がりません。
 将来、中登別町はどうするか、現時点で市の配慮としては、下水道を伸ばすことは難しいので、合併浄化槽を利用し合併浄化槽を市の物にして設置し、一般家庭が家賃の一部として使用料を支払っていくシステムに変えております。
 そこで安定的な居住区として世帯数が増えるなどすれば、下水道の延長もできますが、当分の間は合併浄化槽を利用していくと思います。
 そこの方針が一部見えたため、下水道料金の改定について検討することができましたので、平成30年に向けて水道よりも先に下水道を先にやっていきたいです。
 いずれにしても、市民の皆さんにお伝えしていく段階にありますので、今月か来月にも情報提供していきたいと考えています。年度内には相談できると思います。

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